ねぎってやつは、夏場は筋っぽくってもう一つ、
いやもう二つも三つもうまくありませんね。
蕎麦に欠かせない薬味にしても、味気ない。
ここで取り上げるねぎは、長ねぎのこと。
玉ねぎについては、また別の機会にさせていただきます。
その長ねぎですが、ねぎ好きには、
秋から冬の、これから季節がたまらなく待ち遠しいですな。
もう焼いてよし、炒めてよし、揚げてよしといい、たまらない。
生のツンと鼻に抜ける辛みも独特なものがあります。
でも、ねぎという野菜は、大看板をしょった主役というよりも、
むしろ脇の立ち位置がいい。
それも、アクターでいうなら、竹中直人のような目立ちキャラではなく、
笹野高史のような感じ。イイですね。
「ねぎま」はご存じですよね。
一つは、葱と鮪をいっしょに淡い醤油仕立てたにした葱鮪鍋。
もう一つは、鶏の肉と肉との間に筒切りにした葱を串刺しにした焼きとり。
語源としては、江戸時代からある葱鮪鍋のほうが古い。そりゃあ、そうですよね。
明治以前には、一般的には肉はご法度だったのですから。
まぁ、それはともかく脇役のねぎが主役のまぐろや鶏肉を
喰っちゃっているところがおもしろいですよね。
どこの焼きとり屋のご主人が付けたのでしょうね、きっと。
粋な方がいたものです。
先ほど、笹野高史のようだと言いましたのが、
少しは賛同していただけましたでしょうか。
「ねぎ坊主」って見たことありますか。
ねぎの先っちょに丸く咲く花の形を指しています。
それにしても、あの尖ったねぎの先に花がつくというのも不思議な話。